2016年04月05日

【原油】イランの原油増産、OPECの思惑、結局原油価格はどうなるの?

さて前回はイラン増産がなぜ騒がれるのか、その背景にあるアメリカとサウジアラビアの関係についてざっくり書きましたが、

 

 

今回はその続き。

 

産油国の誤算

 

原油増産による価格破壊に成功したOPECなどの産油国でしたが、まさかの誤算が

 

安売りしちゃったから簡単に値上げできない

 

でも安売りしないとアメリカとかの主要輸入国が離れて行っちゃう!!

※なんかこれは今のガソリンスタンド業界と似てる(安売りしなきゃお客様が来ない、でも安売りだとスタッフの給料が払えない)から複雑な気持ちになる。

 

っていうジレンマの中で彼らは自分たちが持ってる株を売ってお金に換金するわけです。

だから昨年度、日本の大手企業が過去最高益とか出しながらも株価が下がったりしてよくわからない動きをしていたんですね。

 

で、それも手詰まりになってきて彼らOPECがとった手段は

 

 

増産の凍結(=原油価格の値上げ)

 

でもこれも条件つきで

サウジアラビア、ロシア、カタール、ベネズエラの4カ国は2月16日、他の主要産油国が追随することが条件に原油生産を過去最高に近い2016年1月の水準で凍結することに合意したっていうなんだか腑に落ちない感じの

 

「みんな、イク凍結する時は一緒だよ!」

あやまんJAPAN

 

っていうあやまんJAPAN的な守るのか守らないのかわからない感じで纏まったわけです。

 

イランへの経済制裁が解除

 

で、じゃあみんなで増産凍結して原油価格を引き上げて儲けて、またオイルパーティピーポーに戻ろうぜ!!!って言ってたんですが、この約1か月前に1月16日の時点でイランへの経済制裁の解除が合意されているんですね。

 

 

イランとしてはこれまで経済制裁を受けていて、OPECからハブられていて、それに加えて自分の顧客(原油輸出先)を他国(サウジアラビアなど)に奪われていたわけですから、取り戻しにかかるわけです。

 

 

じゃあ、どうやって取り戻しにかかるかというと

 

 

原油の価格破壊!!(原油の増産)

 

 

でも、それやっちゃうと制裁解除後にOPECやロシアが合意した増産凍結の条件に違反しない??って思うんですが、ある意味、増産凍結はイランによって破られる前提で作られた合意なんじゃないかとすら思うわけです。

 

 

なぜか?あくまでも予想ですが、、

 

 

 

イランの経済制裁が解除される
OPECやロシアなどが増産凍結が合意(条件付き)
イラン、市場シェアの取戻しに動く(原油の増産)
イラン増産により原油価格が上昇しない=増産凍結合意が破棄
アイツ(イラン)が約束守らねーからいけないんだ!

で、結果として

 

イラン=悪者

 

っていう構図がまたできあがるわけです。

 

イランと対立しているサウジアラビアとしては常にイランに悪者でいてもらわなきゃいけないんですね。

なんかこれって幽遊白書最終巻の話みたいだね。(コエンマが霊界上層部を告発するくだり)

「魔界を悪役にしておけば霊界には人間界を守る大義名分が立つ」
⇒「イランを悪役にしておけばサウジアラビアには原油国をリードする大義名分が立つ」

 

イランは正義なのか?

こう書いているとイランが貶められている国家のように思いますが、だからといってイランが正義かっていうわけではないんですけどね。

 

だって1月に制裁解除される直前にミサイルぶっ放してますからね。
これは核開発の制限とその合意の履行に関しては、合意の解釈を巡ってアメリカと対立していて「核開発はしないけどミサイル開発はするよ、だって制限は核開発だけでしょ?」っていうイランの挑発行為なんですけどね。

 

まぁここまでイランが武器開発にこだわるのは、

 

敵対するイスラエルが核保有国になった(1979年)

 

にも関わらず、そのことを国際社会から全く咎められないのは不当であり、その後ろ盾である西側諸国は信用するに値しないっていうスタンスなので、要は自国防衛のための核保有が大義名分なんですね。

 

しかも敵対するイスラエルは核の保有に関しては肯定も否定もしていない中途半端な立ち位置のままで、しかも核拡散防止条約に加盟していない為、やりたい放題という現状。

 

イラン側に言わせれば

 

 

なんで、ウチだけ!!

 

 

っていう気持ちなんでしょうね。

 

個人的にはイランという国は出光興産の看板を掲げている以上絶対に関係が出てくる国(日章丸事件)なのでイメージはいいんですけどね。出光とイランに関してはコチラ

 

ちょっと脱線しましたが、イランが増産するっていう背景にはこれだけ多くの要因が潜んでいてそのさらに裏にはアメリカやEU、ロシアや中国といった大国の思惑が渦巻いているわけです。

 

ロイター

参照:http://mainichi.jp/

とか

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参照:http://asahi.gakujo.ne.jp/

 

でも、はっきり言えるのは

 

たぶん、原油価格はそんな上がらないでしょう!!!

 

でも“たぶん”“そんなに”って書いたから、万が一上がっても文句いわないでね。

あともっと逃げるために言うと原油価格と店頭価格はまたちょっと違うし、だって税金とか税金とか、あと税金とか色々販売価格に関係してるから!!

それに関してはここらへんを読んでいただけるとよくわかります。

 

 

 

 

最後に

 

こんだけ原油価格は上昇しないよーって書いたんですが、市場価格(販売価格)はジワジワと上がってきそうな雰囲気なので早めの給油をおススメします!

あとタイヤのキャンペーンもやってるので気になった方はここらへんのブログ

 

 

 

 

 

をチェックしてみることをおススメします!!

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今関商会

1952年創業の今関商会の三代目。 大学卒業後、出光興産(株)の東海支店にてガソリンスタンドの現場から販売促進課、工業用潤滑油課、販売店担当などを経て退社。 2013年より、実家である(株)今関商会に入社。 趣味はNFL鑑賞と筋トレ 2児の父でもあります。 会社ではSS現場やブログ、Facebook、instagram等、SNSの更新も行っています。

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