2015年08月04日

意外と知らない!?ガソリン価格を構成する5つの要因!!

車に乗ってる人でやはり気になるのが ガソリンの価格!!

価格看板

 

近くのガソリンスタンドの価格は〇〇円だったけど、ちょっと走った先のガソリンスタンドは〇〇円、ブランドが違うから?フルサービスだから?セルフサービスだから?色々疑問に思う事あると思います。

でも、今回知ってほしいのは

 

ガソリン価格を構成する5つの要因

 

です。

 

 

#1.本体価格

石油元売からガソリンスタンドに卸すまでのコスト

ガソリンは元々は原油です。残念ながら日本は原油国ではないため、そのほとんどを輸入に頼っています。この時点で“輸送費”“原油購入代金”が発生します。もちろん日本円ではなく外貨で買う必要があるので為替相場によって、その価格も上下します。また万が一の場合を想定して様々な保険(=“保険料”)もかけています。この3つは日本に入ってくるまでにかかるコストです。

タンカー

 

 

さらに日本に積み上げられた後、原油はそのままで使い物にならないので製油所で精製されます(=“製油所の運営費”)、そして今度はその精製された燃料を各ガソリンスタンドに配送します(=配送料

 

ここまでの工程は全て自動化されているわけではないので“人件費”もかかります。

 

ガソリンスタンドから消費者に届けるまでのコスト

ガソリンスタンドは石油元売りの直営店もあれば特約店もあります。それぞれ燃料を元売りから買っているわけで、その買ったものを販売しているわけです。無人のガソリンスタンドというのは存在しないので、“人件費”が発生します。もちろんガソリンスタンドを運営していくわけですから光熱費などの“運営費”も発生し、店舗によっては“地代家賃”を支払っている店舗もあります。

ガソリンスタンド

 

ざっくりとした説明になりましたが、このような様々な費用が

本体価格に転嫁されているわけです。

 

 

#2.ガソリン税

正式には“揮発油税及び地方揮発油税”という名称です。

現在1ℓあたり53.8円の税金が課せられています。

しかしこれは

 

“本則税率28.7円”+“暫定税率25.1円”

 

を足した額となっています。

 

ちなみにこの暫定税率は1973年度から1977年度までの道路整備五ヵ年計画の財源不足に対応するために”租税特別法”が適用された際に設定されましたが、2008年3月31日に一度失効するまで延長され続け、2008年5月1日から2018年3月31日まで再度適用されています。

 

またこの暫定税率を停止できるものとして

 

※トリガー条約(ガソリンの3か月の平均小売価格が1リットル当たり160円を超えるに至った場合は、特例税率の適用を停止する仕組み)はこの暫定税率を停止できる唯一の条約だが東日本大震災の被災者等に係る国税関係法律の臨時特例に関する法律のなかで東日本大震災の復旧及び復興の状況等を勘案し別に法律で定める日まで、その適用は停止されています。

 

 

#3.石油石炭税

原油及び輸入石油製品、ガス状炭化水素や石炭に対して課される税金です。

ガスや石炭に課される税金に関しては各々で調べてほしいですが、ガソリンは1ℓ2.04円課されています。

 

#4.地球温暖化対策税

環境税の一種で、2012年10月1日から実施されています。

この税金が他と違うのは税率が3年半かけて段階的に引き上げられること。

 

・2012年10月1日からは、1ℓあたり0.25円

・2014年4月1日からは、1ℓあたり0.5円

・2016年4月1日からは、1ℓあたり0.76円 ⇐ イマココ!(NEW!)

※追記 【増税】2016年4月1日から地球温暖化対策税があがるよー!!を書きました。

と増えていきます。

 

 

#5.消費税

0% ⇒ 3% ⇒ 5% ⇒ 8% ⇒ 10% とついに二桁になりそうな消費税ですが、

ガソリンに関しては、これだけ色々な税金を課してきたにも関わらず、そのトータル金額に消費税がかかります。

つまり

 

(本体価格+ガソリン税+石油石炭税+地球温暖化対策税)×1.08 = 販売価格

 

となるわけです!!

 

そうなんです、二重課税なんです。

税金に税金をかけて徴収するというかなりエグい事になっています。

これが将来10%になったら、、、、、あぁ恐ろしい!!!

ちなみに今の店頭価格は 144円/ℓ なので、これを上の数式に当てはめると

 

( 76.96円 + 53.8円 + 2.04円 + 0.5円 ) × 1.08 =144円

 

つまり67円(本体価格への消費税も含む)が税金なのです。

その比率、46.5%!!

高すぎる、、、、。

うつむく

 

若者の車離れとかよく言われますが、ただでさえ若者の所得が減少傾向にある中で車の維持費のひとつでもあるガソリンですら、これだけ税の負担があるのなら”車を持たない”という選択も必然なのかもしれませんね。

 

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今関商会

1952年創業の今関商会の三代目。 大学卒業後、出光興産(株)の東海支店にてガソリンスタンドの現場から販売促進課、工業用潤滑油課、販売店担当などを経て退社。 2013年より、実家である(株)今関商会に入社。 趣味はNFL鑑賞と筋トレ 2児の父でもあります。 会社ではSS現場やブログ、Facebook、instagram等、SNSの更新も行っています。

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