2019年07月08日

OPEC総会が終わり減産延長決定!しかも次の見直しは半年後じゃなくて9ヶ月後の2020年3月末。

少し揉めて延期したOPEC総会

6月末に予定だったOPEC総会がすったもんだあって7月1、2日に開催されました。これまでは非加盟国という呼ばれ方をしていたロシアなどの国ですが最近になって、この非加盟国も含めた産油国の集まりを”OPECプラス”なんて呼ぶようになっていて、じゃあOPECに加盟させちゃえばよくね?とか思うんですけど、それはまた違うようで、、、。結局OPECプラスって呼んでます。

今回のOPEC総会で決まった事

6月末で一度期限となっていた減産の方針ですが、今回のOPEC総会でも減産の方向で進むことが決まりました。

減産という点に関してはある程度予測されていた結果ではありますが、予想外だったのはその期末が半年後の12月末までではなく、2020年3月末までという9か月間に伸びたという点です。

  • 減産継続
  • 次の見直しは2019年12月末でなく2020年3月末(9か月間)

なんでこのような結論に至ったのか

大きな要因としては世界経済の鈍化というのが一番だと思われます。現にアメリカと中国間で起こっている貿易戦争はその二国以外にも多大な影響を与えているし、それに加えイランとアメリカ含む欧米諸国との対立や混沌としているベネズエラの経済事情を踏まえての決断なのかもしれません。

ここ最近はイランのタンカーがイギリス軍に拿捕されたりとこれまでアメリカ対イランだった構造に少し変化がみられるようになってきました。

ちなみにこの拿捕されたタンカーはパナマ国旗を掲揚して運航し運航会社としてシンガポールに拠点を置く企業が登録されているんですがイラン政府が非難したことで実質はイランのタンカーだということが判明しました。

実はタンカー業界ではこれって珍しくないことでそんな船のことを

便宜置籍船(ベンギチセキセン)

その船の事実上の船主の所在国とは異なる国家に船籍を置く船をいう。実質的な所有主の国籍国の船旗ではなく、便宜的に船籍を置いた他国の旗を付けて運航されている。

って言います。

なんでこんなシステムが生まれたかっていうと、外貨を稼ぐために船舶の所有・置籍に課す税金を低く抑えたり(タックス・ヘイヴン)、乗員の国籍要件等に関する規制を緩やかにすることで、外国船籍を誘致する政策をとっている国があるからなんですね。

で、その先駆けがパナマだったんですね。

で、船の上は治外法権状態で日本の企業が所有しているタンカーでも船籍がパナマだと船上の法律はパナマの法律が適用されます。これを悪用して賃金とかを抑えたり過酷な労働条件で働かせたりするなどの問題も発生しているため、現在では便宜置籍船国にもランク付けがされていて、

ブラック < グレー < ホワイト

となっています。これは日本の労働環境の区別と一緒ですね。

ブラック企業がブラック便宜置籍船国に変わるだけですね。カタカナにすると

ブラックベンギチセキセンコク

ですね、どーでもいいですけど。

拿捕されたのもシリアに原油を輸出していたからですが、シリアへの原油輸出禁止なんて2011年から発令していて、今回が初の拿捕らしく「なんだか、今までの感じと違うぞ」って感じがします。

 

で、ベネズエラに関しては、これまで数回に渡って書いてきたように、世界最大の埋蔵量を誇りながら共産主義や独裁などといった政権体制や経済対策が裏手裏手に出たためクーデター未遂が起こるまでに混沌としています。クーデターが未遂に終わってしまった事でどうにか転覆をはかろうとしていたアメリカなどの資本主義国は簡単には手出しができなくなり、逆に中国やロシアなど共産主義もがっちりと政権を守るような対外政策をとることで複雑な意味で混沌としながらも政権を安定させる土台ができてしまった気がします。

そんなベネズエラが再び産油国としてOPECに関与してくる日はくるのでしょうか?国内情勢も不安定だし、独自の仮想通貨とか発行したりしてますけど迷走している感が否めないです。

 

どちらにせよ、OPECプラスが来年3月まで減産継続することは確定したので、ある程度の原油価格の上下はあるかもしれませんが、原油価格の急落ということは起きそうもありませんね。

逆に減産継続で各国が貯蔵している原油を精製してマーケットに出さなければいけない状況も考えられるので、日本国内ではお盆に向けて徐々に店頭看板価格が上がってくる気がしますよ、なんとなくですが。

なので、お盆前に満タンするより、その一週前にはある程度満タンにしておくことをお勧めします!

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