法規制とイノベーション
凧とドローン
なんか幕張地区はドローン配達の戦略特区に指定されたみたいですね(2015年12月15日)。
日本経済新聞の記事を抜粋すると
千葉市は15日、地域限定で規制を緩和する国家戦略特区に指定された。企業や住宅が集積する幕張新都心で、無人飛行機(ドローン)を使った宅配サービスなどの実証実験に取り組む計画だ。同市は2020年東京五輪・パラリンピックの一部競技の開催地になっており、先端技術を活用した「未来都市」を世界にアピールしたい考えだ。
こうやってちゃんと特区とかで実際に運営してみて検証したうえで全国に横展開していくのは良いと思います。
でも高層マンションの最上階とか宅配できるんですかね?
千葉は風強いし、そこまで高度あげられるのかわかんないし。
もし高層マンションにやっとお気に入りの子を連れ込む招待することができて、こんな夜景をみてて
「ほら、夜景が綺麗だろ」なーんてドヤ顔披露している最中の窓の向こうに、いきなり
こんなやつが飛んできて
「お届け物でーす、電子署名お願いしまーす!」
なーんてきたら、そのとき思うのは
#1.ムードぶち壊しで落胆
#2.男心がワクワク
#3.fragile(壊れやすい)くらいは手で運べよ!!
のどれかしかないね。
それともマンション内にドローン専用のエアポートみたいなのが用意されるのかな?
って思って調べたら、
ヘリポートのようにドローンが着陸するとそこでワイヤレス充電を行うことができ、またそこから飛び立つことが可能。コンセプトでは『パックマン』のように開閉するカプセル型のヘリポートにドローンを格納することができる。
着陸はGPRSと発信機を使い全自動で行われるため、操縦者が神経をすり減らすこともない。もっとも、応用を考えると飛行自体も全自動、つまりオートパイロットで行われる本来の意味でのドローン(ロボットを意味する言葉)が前提なので心配無用だろう。
参照:http://nge.jp/
みたいな記事もでてるから、可能性としては十分にあるんだろうね。
ってか、悪い人に配達中に撃ち落されたりしないのかな?
そう、狙撃と言えばシモヘイヘね。
白い死神として恐れられた第二次世界大戦で活躍したフィンランドのスナイパーね。
なにがすごいって史上最多の確認戦果505名射殺の記録もそうなんだけど、スコープを使用せず、銃身に付いた鉄製の照星と照門のみで狙撃を行ったっていうのが凄すぎる。
法規制と規制緩和
新しい技術などが市場にでてくると、どうしても法規制と規制緩和のバランスが難しくなります。
やはり”何かが起きてからでは遅い!”っていう慎重派と
“まずはやってみてから対策考えればよくね?”っていう推進派の構図が大体できます。
個人的には、小泉進次郎氏が言ってた
リスクを法律や規制で抑えようとするのなら、イノベーションなんて諦めたほうがいい
っていう意見には同意してます。
ってか、規制したってなんだかんだ皆いう事聞かないんですよ。
未だに雨降ってれば傘さしながらチャリこいでる人はいるわけで。
雨だから警察官も外にいるわけじゃないから注意すらされないし。
ちょっと前(1656年頃)に流行った凧だって、
幕府は、凧揚げを禁止する。
その理由は、参勤交代のジャマになるというものだ。
凧揚げをする子どもには、上手な子もいれば、下手な子もいる。また、風向きが変ったり、風が弱くなると、凧はキリキリ舞しながら落ちてくる。落ちてきた凧が、武士の体や馬にからまって、行列の通行を妨げるという”事件”が起きていたのだ。
かといって、子ども相手に刀を抜くわけにもいかない。
そこで幕府は、大名からの苦情を受けて、凧揚げ禁止令を出したのである。しかし、凧揚げくらいでビシビシ取り締まるわけにも行かず、禁止令が出た後も、凧揚げをする子どもはいっこうに減らなかったという。
参照:江戸散歩
ね、350年以上前だって同じような問題を抱えてたわけですよ。
まぁ凧揚げとドローンを同じ次元で考えたらいけないとは思いますよ。
かたや遊びで、もう一方はビジネスなわけだから。
でもまぁギチギチに法律で雁字搦め(ガンジガラメ)にするよりも、ある程度余裕をもった規制にすればいいと思います。購入者登録するとか、専用飛行場を設けて敷地内のみ改造ドローンの飛行OKにするとかね。
馬車と自動車
さて法規制といえば、赤旗法(19世紀後半)が有名です。
なにそれ?っていう方が多いと思うので、すげー簡単に言うと
自動車のせいで道路が傷ついたり、馬が驚いたりするから超低速で走ってね法
です。
これはね、「ボスケテ」くらい難しい。
※「ボス 決して走らず 急いで歩いてきて そして早く僕らを 助けて」の略
わからない人は「すごいよ!!マサルさん」著:うすた京介をチェック!!
じゃあ、どんだけ規制が厳しくて超低速だったのかというと
1861 年に制定された Locomotive Act 1861 では
市街地の公道における最高速度が 16km/h(10mph)
であった が、4 年後の赤旗法では
市街地 3.2km/h(2mph)、郊外 6.4km/h(4mph)
とさらに厳しい速度制限がなされた。
さら に
自動車の運行に運転手、機関員(stoker)、前方歩行要員の三人体制が必要
とされた。しかも前方歩行要員は、馬に乗った騎手や馬車に自動車が近づいてきていることを知らせるために、
日中は赤い旗を、 夜間にはランタン(手提げランプ)を持って自動車の 55m前方を歩くこと
が法的に義務づけられた。
参照:イノベーションと法的規制問題(佐野正博(2011))
もうね、車乗んな、馬車乗れ、馬車!!ってなるレベルですね。
ちなみに馬車はどれくらいのスピードだったのかというと、最高速度20km/hくらいで
護衛つきで6名乗りでも13km/hは出てたみたいです。
参照:http://wikiwiki.jp/trpganalyze/?*Speed
結局、この厳しい法規制によってイギリスは自動車の社会的普及や自動車産業の発展に支障がでて自動車産業がドイツなどに遅れを取る一因となったと言われています。
ちなみに、自動車の社会的普及が進んだのは自動車を登録制にして運転免許を必要とするかわりに最高速度制限を32km/h(20mph)に上げた1903年のMotorCarAct(1903) などの法的緩和措置以降の話です。
じゃあこれが自動車と自動運転車にどう関係していくかというと、これはあくまでも予想ですが
・自動車と自動運転車の最高速度の上限が違う
・自動運転車は高速道路の一番左レーンしか走れない
・保険料が自動運転車のほうが高額
とかっていう馬車と自動車の時と同じような規制が入るんじゃないかと思います。
個人所有の自動運転車とはまた別で特にタクシー業界とか運送業界などの”自動車を使って人・物を運ぶサービス”にとって、自動運転というのは脅威なわけで。
なので、導入初期段階ではそういった差別化(自動運転では移動に時間がかかる等)を図って既存の産業にある程度の事業変更の猶予を与えると思うんですよね。
でないと、いきなり自動運転タクシーが参入してきて現在のタクシー運転手さんが路頭に迷ったりすると雇用の創出という企業としての社会的存在意義な部分に矛盾が発生してしまいますしね。
その一方で”自動運転のタクシー”という新しい産業も生まれているので、そこで雇用の創出がされるからいいじゃないかという意見があるのもわかってますけどね。
こんだけ色々書いてたら、じゃあ自分の業界はどうなの?って振り返ると、まさにその象徴みたいな業界に身を置いているわけで。
すごく書きたい気持ちはあるんですが、長いと飽きるしね。
続きはまた次回書きたいと思います。
最後に
今、石油業界は様々な要因から厳しい業界だと言われてはいますが、石油というエネルギーを供給するインフラとして社会に必要な産業であると自負しています。そしてその最たる現場で働きたいという希望をもった正社員・アルバイト・パートを募集しています!
もちろん年齢・性別・学歴不問!
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今関商会
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