ぜんぜき2019年8月21日発行(第7987号)弊社今関商会インタビュー
ECサイトで“差別化”
油外拡大、顧客開拓に活用
市内5店舗のほか、神奈川県内、八丈島、三宅島などにSSを持ち、バッティングセンター、プラモデルショップなど幅広い事業展開をしている今関商会(本社川崎市・今関康裕社長・出光昭シ系)は、車検、タイヤ販売のECサイトを活用し、新規顧客の開拓や油外収益拡大につなげている。
車検は「EPARK車検」と「楽天車検」に加盟し、インターネット予約を受け付けているが、商圏が広がり新規客が来店するようになった。その際は、会員制のスマホアプリを案内し、プレゼントやキャンペーンで給油客としても定着するように促している。「スマホアプリはクレジットカードを持ちたくない人、現金派に効果的」と同社の今関一裕取締役は話す。
タイヤは昨年カーフロンティアの「タイヤフッド」を、今年6月に「楽天カーサービス」を始めた。カーオーナーがサイト上で購入したタイヤを直接店舗で受け取り、取り付けを行う。「お客様はサイト上で幅広い商品から欲しいものを選択できる。店舗側は在庫を持つ必要なく、利益率が高い取り付け工賃を確実に見込める」と今関氏。タイヤは置き場所が必要なため、今は売れ筋タイヤだけ在庫するようになった。今後は廉価でバリエーションが豊富な「タイヤピット」にも加盟し、さらに広げていく予定だ。
現在、同社のSSはすべてフルサービス。整備士資格を持つスタッフのサービスを売りに差別化を図る。
一方で新しいチャレンジとして川崎大島SSのセルフ化が決定し、宿河原SSも検討中だ。「取りこぼしていたセルフを好む層を取り込みたい。プラスアルファのサービスが必要なときは、フルの店や自社認証工場でサポートする」と、フルとセルフ両方を持つことでそれぞれの良さを理解し、サービス向上を目指す考えだ。
やるべきことはたくさんあるが、一歩ずつ着実に進めていく。車に詳しくない人が頼れる店を目指したい。また、若い人に働きたいと思ってもらえるように、この業界の社会的地位向上にも寄与したい」と今関氏は今後の展望に熱意を抱く。
今関商会
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