2019年04月18日

EV自動車が普及していく事で考える税収への影響、そしてwell-to-wheelから考えるエコってなんだろう?あと走行税について既に導入されているニュージーランドとの比較で見えた日本のアホみたいな自動車への過剰な課税について

最近の業界紙(燃料油脂新聞)に載っていた記事だと

2018年12月までのEV関係の現状

・電気自動車(EV)の保有台数:102,866台(2018年12月末)
・EVの充電器:29,971器(急速:22,287器、普通:7,684器)

急速充電器は30分程度でバッテリー容量の80%まで充電可能、普通充電器は4〜8時間。

急速充電のイニシャルコスト(先行投資額


・急速充電器本体費:76〜640万円(最多価格帯は200〜250万円)
・設備・設置工事費:250〜1,000万円(設置場所により大きく異なる)
※ある道の駅に設置した場合:合計620万円

ただし補助金申請で最大2/3の補助が効いて、トヨタ、日産、ホンダ、三菱4社による追加支援を受けると残りの1/3についても補助有り

急速充電器のランニングコスト(運用費用

・電気料金(月100〜200回利用):40〜100万円/月
・保守・保安・保険:30万円/月(急速充電器メーカーによって異なる)

ただし、こちらも新電力料金メニューにより、充電器だけで15〜20万円/年の節約や事業所分で40万/年程度の節約が可能とのこと
※細かい説明がなかったので具体的にどう節約できるかは不透明

ということで、EVの保有台数はそこまで伸びてない(=普及してない)けど、これまで課題とされていた充電スポットが徐々に設置されはじめたから、これから加速度的に普及してくるかもね!?っていう印象を受けました。

EV普及は導入期から成長期に移るタイミングなのか?

で、EV自動車が普及すると何が起こるかというと

・国内の電気消費量が増える。→どこまで本当にエコなのか?
・天然資源が乏しい中でのバッテリー生産に対する疑問点
・経年劣化したバッテリーのリユース・リサイクル方法
・ガソリン税・軽油税が今以上に徴収できなくなり、新たな徴収先を模索する。

上記2点は電気自動車の普及によって大きく影響をうける部分であることは間違いない。

では、それぞれをより具体的に話していこうと思います。

国内の電気消費量が増加による影響と、その裏に潜む“実際どこまでエコなのか?”という問題(well-to-wheel)

1. 国内の全ての発電所をより一層稼働させる必要が出てくる。
2. 原子力発電の稼働に関して慎重にならざるおえないので火力発電の比率が高まる。
3. 火力発電稼働のため、原油・石炭・天然ガスの輸入量が増える。
4. そのまま原油を利用する場合もあれば、精製した重油を使う可能性もある。
→重油のみの抽出は不可能なので他にLPガス、ガソリン、灯油などの連産品もできる。
5. すでに国内のガソリンなどは余剰状態にあり需要供給がアンバランスになる。
→供給過多で値崩れすると一転ガソリン車のほうが経済的になる可能性もある。
→電気代と燃料代が逆転し、EVからHVへの回帰が起こる可能性

が今現在でも想定できます。

また発電するために火力発電を稼働させる事を前提とすると、発電時にどれだけCO2が発生するのかという事が問題になる。どれだけ電気自動車が排ガスもなくエコだとしても、そのエネルギーである電気を生み出す時点でCO2が多大に発生していたらそれは結果としてエコでないという結論になってしまうからだ。

この考え方は

Well-to-wheel(採掘から走行まで)

という考え方らしく、原油なんかは採掘している時点で大型の採掘機を使っているだろうし、その採掘機の稼働には軽油を使用していてそこで排気ガスも発生している。またそれを輸送するにも貨物で燃料は使用されるし、、、、というつまり

川上から川下までで、使用された主たるエネルギー源およびエンジンがそのエネルギーをどれだけ効率的に動力に変換したか

を突き詰めて考える方法らしい。

こうして考えるとエネルギー資源が乏しい日本としては、どこまでEVに偏重していいのか再考する必要があるかもしれません。

EV用バッテリーの生産からリユース、リサイクルまで

生産に関して欠かせないコバルトとリチウム

EVを考える上で外せないのがバッテリーの性能です。これが確立されないと航続可能距離を伸ばすことは不可能です。そんなバッテリーには様々な原材料が含まれているが、欠かせないのがリチウムとコバルトと呼ばれる物質です。

しかしコバルトに関しては供給不足に陥っており、現在の採掘技術で可能であり、経済的にも見合う埋蔵量はたったの700万トンしかないらしいです(ここらへんに関しては専門の文献を読んで私自身もへーって思っているくらいなので、精通しているわけではないです)。で昨今の生産量で試算すると57年しか保たず、将来的に枯渇する可能性すらあるようです。しかもこのコバルトはバッテリーだけでなく医療品や超合金、鉄鋼生産などにも欠かすことができないためEV産業だけが独占できる物質ではないのです。

なので、もしかしたらもっと早く枯渇しちゃうかも!!

で、これだけニーズの高い物質なのに枯渇するくらい量も限られているので、価格がドンドン高騰していて生産は横ばいなのに価格は200%も上昇していたりして生産コストもドンドン上がっているんですね。

で、コバルトだけでなくリチウムもまた似たような問題に直面しています。コバルトに比べて採掘することができ(1,400万トン)、最近の生産ペースで試算しても400年は続く想定がされていますが、こっちは需要に比べて生産ペースが遅く、需要と匡救のバランスが合っていないため価格の上昇に歯止めがかかっておらず特に中国での価格は約3倍にまで跳ね上がっています。なので、結果として生産できるけどペースがあがらずバッテリーの供給が間に合わない事が懸念材料としてあげられます。

バッテリーのリユース・リサイクル

これからEVが普及に連れて同時にEVバッテリーも流通していく事になるが、経年劣化は避ける事ができず7〜10年で交換が必要となります。これはつまりEVの普及から7〜10年遅れて、EVバッテリーの市場が活性してくる事を意味しています。7〜10年経過すると初期は100充電出来たものが、70〜75%まで低下して最終的には50%程度しか充電出来なくなってしまう(=PCやスマホの買い替え理由の一つにバッテリーの消耗具合が挙げられるのと同じ)。こうなると搭載しているバッテリーを新しいものに変える必要が出てくる(消耗具合で車ごと買い替えるという人もいるだろうが、そんなEVの心臓とも言えるバッテリーが消耗しきっている中古車にどこまで値が未だ不透明)。

そして交換対象となったバッテリーはEVに搭載するには容量不足だが、他に使えるカタチに再パッケージしてリサイクルする方法や、故障部分を特定、交換してリユースするパターンの2通りが考えられる。

リユースの場合は、中古バッテリーとして再度EVに搭載されたり、家庭向けの蓄電装置として利用されたりすることになることでしょう。そして、そこでも使い古された中古の中古バッテリーは分解されてパーツになり、原材料(コバルトやリチウムなど)を回収して、新たなバッテリーの一部に利用されていくと考えられます。

今回多用させてもらったこの資料
https://www.atkearney.co.jp/naturalresourcesandco2
は、すごく読み応えがあって電気自動車に対して欧州がどういう風に対応しようとしているのかがわかりやすく書いてあるのでおススメします。

で、最後の
・ガソリン税・軽油税が今以上に徴収できなくなり、新たな徴収先を模索する
っていうのは、まさに最近報道された走行税の事を指しています。

新たな税徴収:走行税とは

これまでEVについて、長々書いてきましたが電気自動車が普及したから走行税を導入しようっていう話ではないと思うんですね。たぶん国内に爆発的にハイブリッド車が普及した時から草案はあった気がします。

現にエネ庁の試算では、2017年に5169万キロリットルあった需要が年2.3%ずつガソリンの需要は減退していて2022年には4,593万キロリットルまで減少する見込みですからね。で、これが見込みだとしても

純粋に5,169万キロリットル−4,593万キロリットル=▲576万キロリットル

ガソリン税(本則・暫定):53.8円/L
石油税:2.8円/L
消費税:10.67円/L

つまり税金が67.27円/L ≒67円

で、1万キロリットル = 10,000,000リットルなので、

5,760,000,000×67円=3,859200E11

うん、Eが入る数字とかよくわかんないけど、とにかくスゴいレベルで減収していることは間違いないですね。

で、これだけ減収したらどっかからなんとかし理由をつけて税金を徴収しなきゃいけなくなるわけで、それが今回の

走行税

に繋がったような気がします。


で、これをすでに導入している国として
スイス、ニュージーランド、ドイツ、ベルギーが挙げられていて、今後導入するかもしれない国としてアメリカが挙げられています。

走行税のルールとは

いきなり走った分だけ払え!って言われても意味がわかんないので、ニュージーランドの例を用いてもう少し砕いて説明すると

・ニュージーランドでは課税のないディーゼル車が主な走行税の対象になっている
・走行すると道路が傷むので、それを整備するために走行距離に応じて課税する
・90種類に分別されていて最も安い課税で1,000キロ5,000円〜
・現時点では“走行距離に応じて払う”のではなく、“払った分だけ走行する”事前申請制
・納税分のステッカーを貼って管理
・ステッカーの距離とタイヤに装着した走行距離を測るメーターを照合、不正防止
・将来は車載GPSと連動して走行距離を割り出し、申請せずに自動引き落としにする計画
※第三者に位置情報や運転情報を知られるというプライバシーの問題もある。

でも、これってディーゼル車だけなんですよね、課税されているの。
あと“走行すると道路が傷む”から重量税が課税されているはずなんですよね。
重量税もとって走行税もとるんですかね?
日本国内でどういう議論がされているのかわかりませんがどうなんですかね?

ついでにニュージーランドの車事情も軽く調べてみた。

参考にしたのはこちらもページ
https://nz-lifestyle.com/life9/

このページの筆者はスズキのスイフトに乗っているようで
・初回登録費(自動車取得税的なもの):約6,500円
・ライセンス費(自動車税的なもの)*毎年:約6,380円
・車検(6ヶ月に1度、):約3,000円/年

といった感じでとにかく税金的な維持費が安い。
で、ほかの記事も読んでてもオイル交換代とかも、とにかく安い。
で、ガソリン車だからこの人の車には走行税は課税されていないし。

最後に】とにかく日本は税金かけすぎ、無駄遣い多すぎ

先ほどのNZの例を見ちゃうと、こんだけ安いんだったら走行税が課税されてやっと日本の維持費と同額くらいなんじゃね?と思ってしまいますね。
もしかしたらそれでも日本のほうがまだ課税率高いかもしれませんね。

さっきも書いたようにガソリンの消費量は減って税収も減っているのに、エコカー減税導入してハイブリッド車やEVの普及させたりしてるけど、well-to-wheelで考えると日本はそこまで積極的にEVを普及させるよりハイブリッド車を普及させていくほうが適している気がするんですよね。エネルギーを効果的に効率よく使うためには。

で、今回書く理由となった走行税は都市部はまだ公共機関が張り巡らされているから、車がなくてもどうにかなる(現に私自身も昨年12月に車を手放して今は電車通勤)けど、少し郊外に行くとこうはいかない。一家に一台ではなく、一人に一台くらいのレベルで所有率が高いのだから、そこに走行税が課税されるとなると下手したら家族の分だけ負担が増えることになる。しかも日本はディーゼル車だけとかにする感じはしないしね。

それにしてもなんで、ここまで車は目の敵にされて課税されるのだろうか?
自動車保有者は一体でれだけの税金を国に収めればいいのか?
2020年に控えたオリンピックの開催中は高速道路などの金額もあがるみたいだし。

観光立国にするって目標を掲げて結果として日本にくる外国人旅行客は増えたけど免税、免税で国への収益は大してない。大した審査もなくて国籍関係なく生活保護をだし、病院を座談会の場所として利用するお年寄りのために手厚い社会保障をして。
日本の平均年齢が上がれば上がるほど国会議員の平均年齢も上がるし。

老人の老人による老人のための政治

みたいになってるからね。

一体何を守ろうとしているのか
一体何を育てようとしているのか

走行税なんて導入されたら若者はおろか、日本国民全体の車離れが加速するし、そうしたらまたどっかに課税するんだろうね、最終的には電気とかにも片っ端から課税するんだろうね。

とにかく安易な課税はやめてほしいですね。
あと安易な生活保護の支給もやめてほしいですね。

政治の話なんて書きたくないんだけどね。税金の話とかになるとどうしてもそうなっちゃうよね。許してください。

そしてあと2週間もしないうちに新元号“令和”になりますね。

平成という元号の検証とか色々みててもポジティブな内容は少なめなので、令和はポジティブな時代になればと思います。

この投稿へのトラックバック

トラックバックはありません。

トラックバック URL