荷卸しされた原油がSSに行くまで
前回の続きです。
原油を積んだタンカーからシーバース経由で各石油元売り会社が管理している製油所に荷卸しされます。
じゃあその製油所は日本国内にどれだけあるのか?というと
日本国内の製油所
こんだけあります。
これ見ると、
北海道って出光しかないじゃん!!
とか、
九州はENEOSしかないじゃん!!
ってか、
四国!!
って思いますよね。
で、北海道には出光しかないのかっていうとそうでもないし、九州はENEOSだらけかというとそうでもないわけです。じゃあ燃料はどうなってるの?っていうと
バータ―契約
してます。
で、こちらは
左から、バータ、ペーター、アフリカ・バンバータです。
で、バータ―契約っていうのは
自社製油所の集約化・統合により生産コストの低減を図るとともに、各社間の物流提携に基づく地域バーター取引の拡大、油槽所の共同使用や廃止等を積極的に進め、物流コストの節減を計ってきた。
特に地域バーター(交換ジョイント)は輸送コスト節減に大きな効果があり、全国規模で積極的な推進が図られている。
「地域バーター」とは、元売2社間で、それぞれどちらか一方が製油所・油槽所等の出荷拠点を保有する二地域において、等量、等品質の石油製品を相互に融通出荷することであり、石油産業においては「交換ジョイント」とも呼ばれている。2社間で、互いに利害が一致する場合、製品を融通し合うことにより油槽所までの輸送距離が短縮され、輸送コストが削減される。
なお、バーターの対象となる油種は、品質的に共通性のある汎用油種が中心であり、物流提携の際に双方の品質規格を交換し、契約で互いに品質を保証している。しかし、一方では各社のブランド力維持・強化のため、独自技術による高品質開発製品は、独自の物流ルートを通じて市場に供給されている。
JXホールディングス株式会社HPより抜粋
の事で、TV番組とかで有名俳優と一緒に事務所が売り出したい無名の新人も出演させるバーターも元々は同じ意味らしいです。※抱き合わせ出演っていう意味合いが強いようですが。
なので、出光興産の製油所にENEOSのタンクローリーが行くことも、その逆もあるってことです。
ただバーター契約に関しては最近の石油元売り間での合併などもあり、現状のバーター契約が継続されるのかは未だよくわかりません。
そこと関係してくるのは前回書いた“石油元売り各社のCM”内で紹介した昭和シェルさんの
V-Power
この燃料はフェラーリに供給されるF1用Shell V-Powerを開発した科学者チームと共同開発されたハイオク燃料なんですが、じゃあ合併後はアポロマークを掲げている出光系列SSにも供給されるのか?って話と上の地図を見ていただければわかるように北海道近辺は昭和シェルさんの製油所がないため製造できないんですよね。って事は、もし供給できますよ、しますよって話になっても北海道にV-Powerが供給されることは運送コストの面から考えても難しいんですね。
各石油元売りの統合や合併が騒がれていましたが、そういったところにも注目してみると面白いかもしれません。
製油所から油槽所、そしてSSへ
原油が製油所に送られると様々な装置によって攪拌されたりして、5つの燃料に生まれ変わります。
ただ5つに生まれ変わるのはいいんですが、運んできた原油の質によって各々の割合が変わるので石油元売り各社としては悩みの種だったりします。
詳しくは現在下書き中なので、完成次第リンクさせます。
で、精製されて商品に変わった燃料たちは、油槽所に保管されます。
あのゴジラとかウルトラマンとかでよく攻撃される場所で有名ですが、やはりコイツでしょ。
ペスターね。
で、こいつのせいで大炎上したコンビナートもウルトラ水流で鎮火したし。
で、そんなペスターからの攻撃をかいくぐってローリーは各地のSSに運ばれていくんですね。
みなさんがノズルを握れば出てくるあのガソリンなどの燃料はこうやってはるばる遠い場所からやってきています。
そして弊社ではアポロマークの看板を掲げ、出光興産が認めた燃料のみをお客様に提供しております。
安心・安全・安定
をこれからも皆様にお約束できるよう努めてまいります。
今関商会
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