2021年01月22日

電気自動車を普及させる前に考えて欲しい日本と世界のエネルギー事情

先日2021年1月18日の通常国会での施策指針演説でこれまで以上に具体的に「2035年までに新車販売を100%電気自動車にする」と表明されました。これまでは2030年代〜など明言されておらず漠然としたものでしたが明確な数字が出てきたので政府として、しっかりと照準を合わせてきたのだと思います。

この電気自動車の普及というのはいきなり始まったわけでなく、すでに世界的に電気自動車を主流にする機運が高まっていました。

アメリカの一部の州(特にカリフォルニア州)ではハイブリッド車すら認められず、完全に電気自動車のみが承認される感じになっていますが、各国の置かれている状況と電気事情などを考慮して日本はどうしていくべきなのか?を考えていこうと思います。

 

アメリカ、ヨーロッパ、中国の電気事情

アメリカ

広大な面積と豊富な資源を有しており、現在採掘されている原油は世界有数なものとなっています。ちなみに輸出量は世界一。この原油を使って火力発電で電気を作るもよし、風力や太陽光などの発電やダムによる水力発電、原子力発電など電気を内製化できています。
ここに加えてシェールガスなどの宝庫でもあるのでエネルギーの自給自足に関して言えばアメリカは何の問題もない状況と言えます。


ヨーロッパ

ヨーロッパと一括りにするな!と言われそうですが北海の原油や風力発電など、やはりエネルギーというものに関しては豊富な資源を持っています。ドイツは2019年で既に国内の電源構成の約40%を再生可能エネルギーが占めており、フランスに至っては90%以上を原子力発電に依存しています。
ここのエリアも自然エネルギーや原油などの豊富な資源があるので電気に関して言えば自給自足ができます。

 

中国

火力発電が70%をしめており、これは原油や石炭の輸入によって成り立っています。また自然エネルギーによる発電が26%にまで上昇してきており、これも広大な土地などを最大限に生かした成果がでているといえます。

ただ最近のニュースを見ていたら、2020年末にコロナの初期対応を巡ってオーストラリアと中国の関係が悪化したことで石炭を禁輸したら電力不足になって中国各地で大規模停電が続いているみたいなニュースも出てましたからね。※中国は発電用石炭の57%、鋼鉄精錬用コークス石炭の40%をオーストラリアから輸入しています。

上記のように国全体としてはまだ安定はしていないようですが、再生可能エネルギーや原子力発電の建設などによって火力発電に依存している割合が徐々に減っていけば安定してくるでしょう。

 

日本は?

日本は活用可能な国土面積も狭く、自前の油田などもないに等しいため発電は火力発電に頼っているのが現状です。

この内容については以前書いた下記のブログでも触れていますが

このグラフを見ると、火力発電(天然ガス・石炭・石油)が80.8%も占めています。

そして2020年末くらいから囁かれている全国的な電力不足の声。

この原因は

  1. 天然ガスの輸入遅延
  2. 日本海側の大雪による太陽光発電量の低下
  3. コロナや緊急事態宣言に伴う各家庭での電力需要の増加

となっています。

やはり大きな原因は天然ガスの輸入遅延なのですが、天然ガスは長期保管が難しく2週間分程度しか備蓄することができないという現実に加えて、コロナによるタンカーの遅延や日本同様寒波の影響を受けた中国・韓国との天然ガス争奪戦などで十分な確保ができなくなったという様々な原因が重なってしまったのが今回の電力不足に繋がりました。

そして何より今回の電力不足で露呈してしまったのは、

再生可能エネルギーの不安定さ

です。

単純な話、太陽光発電をするソーラーパネルの上に雪が積もれば発電することはできず連日降り続ける雪、十分でない日照時間では太陽光発電も役に立ちません。

それこそスイッチを押すだけで照明が点いたり、コンセントにさせばスマホに充電できるなど【確実に安定して供給しなければいけないもの】が電気なわけで、そこの一角を担おうとしている再生可能エネルギー(今回は太陽光発電)が安定的に電気を作ることができないとなると、これは大問題です。

いや、別に日本海側のソーラーパネルが発電できないなら他の場所に設置したらいいじゃん!って話なんですが結構これが色んな地域で色んな問題を起こしていて、

うーん、揉めまくってる。

そう考えるとやはり再生可能エネルギー以外に既に建設されて稼働している原子力発電所を再稼働させて、ある程度安定的に発電させるというのはとても重要なことなのです。

もちろん東日本大震災によって原子力発電のネガティブな部分が露呈したことも事実ですが日本において地震は切っても切れない関係なのは明白で、それに加え台風や寒波などによる異常気象にも見舞われる日本です。

その中で今ある施設をいかに稼働させていくかは新たにメガソーラーなどを建設するよりも重要だと考えますし、その原子力発電所とそこの従業員さんの消費によって地場の飲食店などが潤っている事実もあるのでメガソーラーよりはいいのかなと思ってしまいます。

あのたまに出てくる「じゃあ東京に原子力発電所を作れ!」っていうトンチンカンな話はスルーします。

これだけ話してきたので、なんとなく気づいている人はいるかと思いますが私個人の意見としては

電気自動車を普及させる前にそっち(電力問題)を解決しないままで突き進むと、ここに電気自動車が普及した分の需要が上乗せしてくるんだから日常的に電力不足の状態になるぞ!!

って思っています。

もちろん、私が思うくらいなので頭のいい人たちは既に考えていると思うんですけどね。

もちろん世界的な流れがあるのは仕方ないし、そこにある程度合わせていかなければいけないのもわかるんですが置かれている環境とかも考えて自国に最適な決断をして欲しいと思います。

 

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今関商会

1952年創業の今関商会の三代目。 大学卒業後、出光興産(株)の東海支店にてガソリンスタンドの現場から販売促進課、工業用潤滑油課、販売店担当などを経て退社。 2013年より、実家である(株)今関商会に入社。 趣味はNFL鑑賞と筋トレ 2児の父でもあります。 会社ではSS現場やブログ、Facebook、instagram等、SNSの更新も行っています。

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